自由研究初心者必見!
簡単にできるテーマの選び方
「さあ、自由研究をやるぞ!」…と思っても、目の前には真っ白な紙が一枚。何を書けばいいのか、何から始めればいいのか、途方に暮れてしまう。そんな経験、ありませんか?
大丈夫。君だけではありません。自由研究の最初の、そして最大の難関は、この「テーマ決め」です。でも、安心してください。面白いテーマは、君の中に、そして君の身の回りに、実はたくさん隠れています。ただ、その見つけ方を知らないだけなのです。
この記事は、そんな自由研究の”超”初心者である君のための、「自分だけの面白いテーマを見つけ出すための完全マニュアル」です。難しいことは一つもありません。いくつかの簡単なステップを踏むだけで、君にピッタリの、そして君が心から「これ、やってみたい!」と思えるテーマが、魔法のように見つかります。さあ、不安な気持ちをわくわくする気持ちに変えて、テーマ探しの冒険に出発しましょう!
テーマ探しの冒険マップ
【パート1】自分だけの「宝の地図」を作ろう!テーマを見つける3ステップ発想法
自由研究のテーマは、遠いどこかにあるわけではありません。すべてのヒントは「君自身」の中にあります。まずは、自分の中にある「宝」を探し出すことから始めましょう。紙と鉛筆を用意してください。
ステップ1:「好き」の棚卸し ― 君の「好き」はすべて研究のタネだ!
難しく考えず、今、君が好きなもの、夢中になっているものを、とにかくたくさん書き出してみましょう。どんな些細なことでも構いません。ゲーム、食べ物、キャラクター、教科、スポーツ…すべてがテーマの候補です。
(例)
- ゲーム(マインクラフト、ポケモン)
- 食べ物(ラーメン、グミ、ポテトチップス)
- 生き物(犬、猫、カブトムシ)
- スポーツ(サッカー、水泳)
- 教科(理科、図工)
- やること(絵を描くこと、動画を見ること)…などなど
【ポイント】「こんなのテーマになるわけない」なんて思わないこと。君の「好き」という気持ちが、研究を最後までやり遂げるための最強のエンジンになります。
ステップ2:「なぜ?」の虫めがね ― 日常の「はてな」を集めよう
次に、普段の生活の中で「あれ、なんでだろう?」と感じたことを思い出して書き出してみましょう。当たり前だと思っていることにも、実はたくさんの「ふしぎ」が隠されています。
(例)
- なんで空は青いの?
- なんでシャボン玉は丸いの?
- なんで氷は水に浮くの?
- なんで炭酸ジュースは泡が出るの?
- なんで玉ねぎを切ると涙が出るの?
- なんで虹はアーチ形なの?
- なんであのお店のラーメンは美味しいの? …などなど
【ポイント】答えが分からなくても全く問題ありません。むしろ、答えが分からないことの方が、調べる価値のある立派な研究テーマになります。君の素直な「?」が、大発見の入り口です。
魔法の掛け算 ― 「好き」と「なぜ?」を組み合わせてテーマ爆誕!
さあ、ここが一番面白いところです!ステップ1で書き出した「好きリスト」と、ステップ2で書き出した「なぜ?リスト」を眺めながら、自由に掛け算をしてみましょう。すると、君だけのオリジナルテーマが魔法のように生まれてきます。
組み合わせの例
- 「好き:ポテトチップス」 × 「なぜ?:なんで袋はパンパンなの?」
→ テーマ案:ポテトチップスの袋の空気の役割調べ - 「好き:ラーメン」 × 「なぜ?:なんであのお店のラーメンは美味しいの?」
→ テーマ案:美味しいラーメンのスープの秘密を探る - 「好き:水泳」 × 「なぜ?:なんでプールに入ると目が赤くなるの?」
→ テーマ案:プールの塩素の働きと目の関係調べ - 「好き:ゲーム」 × 「なぜ?:なんでゲームは長時間やると目が疲れるの?」
→ テーマ案:ブルーライトの影響と対策について - 「好き:犬」 × 「なぜ?:なんで犬はしっぽを振るの?」
→ テーマ案:犬のしっぽの動きと感情の関係
【ポイント】最初は完璧なテーマ名にならなくても大丈夫。「これ、面白そうかも」と思える組み合わせが見つかったら、それが君の研究テーマの原石です。
【パート2】どんな研究にする?4つの「研究タイプ」から選んでみよう
テーマの原石が見つかったら、次はそれをどんな風に料理(研究)するかを考えましょう。自由研究には、大きく分けて4つのタイプがあります。君の得意なこと、やってみたいことに合わせて、研究の進め方を選んでみましょう。
タイプ1:「科学者」タイプ ― 実験・観察で確かめたい君へ
「なぜ?」の答えを、実際に手を動かして確かめたい君にピッタリのタイプです。結果が目に見えて分かりやすく、驚きや発見が多いのが特徴です。
【こんな人におすすめ】
- 理科の実験が好き
- 「なんで?」の答えを自分の目で確かめたい
- 生き物や植物の観察が好き
【研究テーマの例】
- 10円玉ピカピカ実験:「好き:お金」と「なぜ?:なぜ汚れるの?」を組み合わせたテーマ。どの調味料が一番10円玉をきれいにするか、比較実験します。酸性の力(酸化還元反応)を体感的に学べます。
- 植物の再生栽培:「好き:野菜」と「なぜ?:植物はどうやって育つの?」から発想。豆苗の根やニンジンのヘタなど、普段は捨ててしまう部分から、もう一度野菜を育てる観察研究。植物の生命力の強さに感動します。
- 氷の溶け方比べ:「好き:ジュース」と「なぜ?:氷はどうして溶けるの?」から。塩や砂糖をかけたり、置く場所を変えたりして、氷が一番速く溶ける条件を探します。熱の伝わり方や凝固点降下など、科学の基本に触れられます。
タイプ2:「職人」タイプ ― 工作・ものづくりが大好きな君へ
「こうしたら、もっと良くなるかも?」と考えながら、何かを作り上げることが好きな君におすすめです。作ったもので遊んだり、試したりできるのが魅力です。
【こんな人におすすめ】
- 図工や家庭科が好き
- 手を動かして何かを作るのが好き
- 仕組みを考えたり、工夫したりするのが得意
【研究テーマの例】
- 最強の紙飛行機づくり:「好き:飛行機」から。翼の形や大きさ、おもりの位置などを変えた紙飛行機を何種類も作り、どれが一番遠くまで、あるいは長く飛ぶかを競います。揚力や重心など、航空力学の初歩を学べます。
- 手作り楽器の音くらべ:「好き:音楽」から。ペットボトルや輪ゴム、ストローなど、家にあるものを使ってオリジナルの楽器を作ります。材料や弦の張り方で音がどう変わるかを調べると、音の正体である「振動」について理解が深まります。
- エコなリサイクル工作:「好き:地球環境」から。牛乳パックでハガキを作ったり、ペットボトルで風車を作ったり。ただ作るだけでなく、「なぜリサイクルが必要なのか」を調べることで、社会的なテーマにも繋がります。
タイプ3:「探偵」タイプ ― 調べて謎を解き明かしたい君へ
本やインターネット、あるいは実際に町に出て、情報を集めて分析するのが得意な君に。まるで探偵のように、謎を解き明かす達成感が味わえます。
【こんな人におすすめ】
- 読書が好き
- 歴史や社会に興味がある
- 情報を集めて、整理したり、比べたりするのが好き
【研究テーマの例】
- 地域の歴史調べ:「好き:自分の町」から。近所の神社やお寺の由来、古い地名の意味などを、図書館や郷土資料館、地域の年配の方へのインタビューで調査します。普段見ている風景が、全く違って見えてきます。
- スーパーマーケットの産地調査:「好き:食べ物」から。スーパーに並んでいる野菜や果物が、どこから来ているのかを調べ、地図にまとめます。季節と産地の関係や、食べ物が自分の口に届くまでの長い道のり(フードマイレージ)について学べます。
- 好きなものの歴史研究:「好き:サッカー」や「好き:ラーメン」など、自分の大好きなもののルーツを徹底的に掘り下げます。いつ、どこで、誰が始めたのか?どうやって今の形になったのか?調べれば調べるほど、その「好き」がもっと深まります。
タイプ4:「芸術家」タイプ ― 表現するのが得意な君へ
調べたことや感じたことを、絵や物語、映像などで表現するのが好きな君に。研究の成果を、自分らしいユニークな形で発表できます。
【こんな人におすすめ】
- 絵を描いたり、物語を作ったりするのが好き
- 動画編集や写真撮影に興味がある
- 自分の考えや感情を、作品で表現したい
【研究テーマの例】
- 観察絵日記・創作絵本:「好き:絵を描くこと」から。育てた植物や飼っているペットの様子を、ただ記録するだけでなく、キャラクター化して絵本や漫画のストーリーにしてみます。科学的な観察と、創造的な表現を融合させた新しい研究です。
- パラパラ漫画で科学の仕組み解説:「好き:アニメ」から。「なぜ虹はできるのか?」といった科学の仕組みを、パラパラ漫画で分かりやすく解説します。コマを一枚一枚描くことで、現象への理解が驚くほど深まります。
- ショートムービー制作:「好き:動画を見ること」から。身近な問題(ポイ捨て、食品ロスなど)について調べ、その問題を訴えるショートムービーをスマホで撮影・編集します。メッセージを伝えるための構成や演出を考える、高度な探究活動です。
【パート3】これで失敗しない!テーマ決定前の最終チェックリスト
「これ、やってみたい!」というテーマが見つかったら、最後にこのチェックリストで確認しましょう。ここで一度立ち止まって考えることが、後の失敗を防ぐための重要なヒントになります。
テーマ決定のための5つの最終確認
- 本当に「君が」やりたいことか?
お父さんやお母さん、先生に勧められたから、ではなく、君自身の心が「面白そう!」と動いているか、もう一度確認しましょう。君のやる気が、一番のガソリンです。 - 家にあるもの、身近なものでできるか?
高価な道具や、手に入れるのが難しい材料が必要なテーマは、途中で挫折しがちです。できるだけ、家にあるものや、100円ショップ・スーパーでそろうものでできるテーマを選びましょう。 - 夏休みの期間中に、無理なく終われそうか?
毎日観察が必要か、1日で終わるのか、どのくらいの時間がかかりそうか、ざっくりと計画を立ててみましょう。壮大すぎる計画は禁物です。 - 「何を」「どうする」研究なのか、一言で説明できるか?
「〇〇を、△△という方法で調べて、□□を明らかにする研究です」と、簡単にお父さんやお母さんに説明できるか試してみましょう。説明できれば、君自身が研究の目的をしっかり理解している証拠です。 - 安全にできるか?(保護者の方のチェック!)
火や刃物、薬品を使う場合は、必ず保護者の方に相談し、安全にできるかを確認してもらってください。安全第一で、楽しい研究にしましょう。
まとめ:テーマが決まれば、自由研究は半分終わったも同然!
ここまで、本当にお疲れ様でした。3つのステップと、4つのタイプ、そして最後のチェックリストを通して、君だけの自由研究のテーマは見つかりましたか?
もし、君の心の中に「これだ!」と思えるテーマが一つでも見つかったなら、おめでとうございます!自由研究の、最も大変で、最も重要な山は、もう越えました。テーマ決めとは、いわば、冒険の目的地を決めること。目的地さえ決まれば、あとは地図を頼りに、一歩一歩進んでいくだけです。
「自分にもテーマが見つけられた!」という自信を胸に、ぜひ、わくわくする研究の旅を楽しんでください。君の素晴らしい探究を、心から応援しています!
コメント