はじめに
「学資保険って、将来の教育費を貯められるけど、途中でお金が必要になったらどうなるの?」――そんな親子の疑問に応えるべく、郊外暮らしの主婦ミキゆんが小学4年の息子と一緒に取り組んだのが〈学資保険取り崩しシミュレーションワーク〉です。契約期間中に解約して戻ってくる解約返戻金を、払込保険料と比較して「損得」を可視化。保険 取り崩し シミュレーションというキーワードを散りばめつつ、準備から計算手順、グラフ化、親子ディスカッションまで詳しく解説します。
目次
- 1. 保険取り崩しとは?仕組みと注意点
- 2. 準備編:契約情報とシミュレーション表の準備
- 3. ステップ1:払込保険料累計の把握
- 4. ステップ2:解約返戻金推移の計算
- 5. ステップ3:損益分岐点グラフ作成
- 6. ステップ4:親子でディスカッション
- 7. 応用編:部分取り崩しと貸付制度比較
- 8. 成功事例:ミキゆん家シミュレーション結果
- 9. Q&A:よくある疑問と解決策
- 10. まとめと次のステップ
1. 保険取り崩しとは?仕組みと注意点
学資保険の取り崩しとは、契約期間中に解約して受け取る解約返戻金を指します。主なポイントは以下。
- 払込保険料:契約期間中に支払った合計金額
- 解約返戻金:解約時点で保険会社から戻る金額
- 注意点:返戻率(返戻金÷払込金)が契約初期は低く、元本割れしやすい
- 貸付制度:保険を担保に借入可能、利息負担を比較検討可能
親子で「いつ解約するとどのくらいのお金が戻るか?」を確認し、必要なタイミングを見極める目を養います。
2. 準備編:契約情報とシミュレーション表の準備
シミュレーションには、以下を揃えましょう。
- 学資保険の契約書・パンフレット(払込期間、払込金額、返戻率表)
- Excelやスプレッドシートで使用する「シミュレーション表」テンプレート
- ペン・色ペン・定規など手書き用具(子どもの参加用)
ミキゆん家では、Excelに「年度」「払込累計」「返戻率」「返戻金」「損益金額」の項目を用意し、親子で共通閲覧できるようGoogleスプレッドシートに共有しました。
3. ステップ1:払込保険料累計の把握
まず契約当初から現在までに支払った保険料を累計します。
- 契約開始年から契約年数を縦軸に入力
- 毎年の払込額を確認し、累計欄にSUM関数で計算
- 子どもには「今年何年目?いくら払った?」を質問し、自分で入力させる
契約年 | 払込額(円) | 累計払込額(円) |
---|---|---|
1年目 | 100,000 | 100,000 |
2年目 | 100,000 | 200,000 |
3年目 | 100,000 | 300,000 |
… | … | … |
4. ステップ2:解約返戻金推移の計算
次に、契約年ごとの想定返戻率を確認し、返戻金を計算します。
- パンフレットの「解約返戻率表」より各年度の返戻率(%)を取得
- 返戻金=累計払込額×返戻率÷100で計算
- Excelに返戻金の列を追加し、子どもと一緒に電卓で検算する
契約年 | 返戻率(%) | 返戻金(円) |
---|---|---|
1年目 | 30 | 30,000 |
2年目 | 50 | 100,000 |
3年目 | 70 | 210,000 |
… | … | … |
5. ステップ3:損益分岐点グラフ作成
累計払込額と返戻金をグラフ化して、損益分岐点(返戻金が払込累計を上回る年)を探ります。
- 折れ線グラフで「累計払込額」「返戻金」を2本プロット
- X軸=契約年、Y軸=金額(円)
- 損益分岐点をマーカーで強調し、子どもに確認させる
グラフ例:3年目付近で接近、7年目で突破する場合が多く、親子で「ここで解約すると得になる?」とディスカッションしました。
6. ステップ4:親子でディスカッション
シミュレーション結果をもとに、親子で以下を議論します。
- 解約タイミング:早期取り崩しリスク vs 教育費確保
- 取り崩しした場合の代替資金計画:貯金 or 貸付制度の活用
- 長期継続のメリット:満期祝い金や特約付加の価値
息子からは「3年目で取り崩すと−90,000円だけど、そのお金を塾代に使えば将来得かも?」という視点が出て、家計会議が大盛り上がりでした。
7. 応用編:部分取り崩しと貸付制度比較
全解約だけでなく、保険契約を担保に一部を借りる「貸付制度」との比較も行います。
- 貸付金利:年利3%程度
- 必要な金額だけ借入→返戻金減少なし
- 利息負担と返戻金減少の総コストを比較
例:100,000円借入で利息3,000円、返戻率影響0円。子どもには「取り崩しの−30,000円 vs 貸付の−3,000円」差を示し、賢い資金調達方法を学びました。
8. 成功事例:ミキゆん家シミュレーション結果
- 契約期間10年・払込総額1,000,000円
- 7年目解約返戻金:1,000,000×返戻率105% ÷100=1,050,000円
- 早期解約(3年目):300,000×返戻率70%=210,000円(損失90,000円)
- 貸付利用:200,000円借入→利息約6,000円負担
ミキゆん家では子どもの中学進学費用充当を想定し、貸付制度で200,000円を調達。利息6,000円のみの負担で済むと判断しました。
9. Q&A:よくある疑問と解決策
- Q1. 返戻率は会社で違う?
- A1. はい。会社・プランごとに返戻率が異なるため、比較が必須です。
- Q2. 途中解約は本当にダメ?
- A2. 緊急時の取り崩し手段として有効。代替策とコストを理解して判断を。
- Q3. 子どもにいつ教える?
- A3. 10歳前後から数字に強くなる時期。家計会議に参加させると効果的。
10. まとめと次のステップ
「保険 取り崩し シミュレーション」ワークを通じ、親子で学資保険の解約返戻金の仕組みとコストを体感。設計・計算・グラフ化・ディスカッションの流れを実践することで、資金ニーズに応じた最適な判断力が養われます。ぜひご家族でシミュレーションに挑戦し、賢い保険活用を学んでください!
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