はじめに
近年、家庭での太陽光発電が注目を集めています。屋根に設置したソーラーパネルで自家発電した電気を使い、余った電力を電力会社に売る「売電」制度を活用すれば、光熱費削減だけでなく収益化も可能です。郊外暮らしの主婦ミキゆんが、小学生の息子と一緒に「自家発電と売電収益シミュレーション」に挑戦!取り付けコストから年間発電量、売電単価、回収期間までを親子で学び、自宅屋根を使った“お金を生む”体験をご紹介します。
目次
- 1. 太陽光発電と売電の基礎知識
- 2. 準備編:必要データとシミュレーションツール
- 3. ステップ1:設置コストの試算
- 4. ステップ2:年間発電量のシミュレーション
- 5. ステップ3:売電収益と光熱費削減の計算
- 6. 設置容量別シミュレーション比較
- 7. ディスカッション:回収期間と投資判断
- 8. 応用編:補助金・税制優遇の活用
- 9. 成功事例:ミキゆん家の試算レポート
- 10. Q&A:よくある疑問と解決策
- 11. まとめと次のステップ
1. 太陽光発電と売電の基礎知識
太陽光発電は、太陽光パネルが太陽エネルギーを電気に変換する仕組みです。家庭用のシステムでは「余剰電力売電(FIT制度)」が一般的。発電して家庭で使い切れない余剰分を電力会社が一定価格で買い取ります。主なポイント:
- 発電効率:パネル性能や設置角度で決定
- 売電単価:契約時期によるが、10〜24円/kWh程度
- FIT期間:10年間固定価格での買取保証
- 寿命:パネル寿命25年、インバータは約10年
親子で「どうして昼間だけ電気が増えるの?」と対話しながら学び、太陽の動きと発電量の関係を理解しました。
2. 準備編:必要データとシミュレーションツール
シミュレーションには以下のデータとツールを使用しました。
- 屋根面積と方角:Google Earthで測定
- 地元の日射量データ:気象庁公開情報を参照
- 設置コスト見積:地元4社の見積書
- 売電単価:最新FIT単価(24円/kWh)
- シミュレーションツール:国立環境研究所「PVシミュレーション」
子どもには「屋根の大きさを測るお仕事」を任せ、結果を紙に記入。数値を地図にプロットすることで、体験が楽しくなりました。
3. ステップ1:設置コストの試算
まずは必要容量を計算。ミキゆん家の屋根は南向き5m×7m、最大で5kWシステムを設置可能と判定。
項目 | 単価 | 数量 | 合計 |
---|---|---|---|
太陽光パネル(250W) | ¥30,000 | 20枚 | ¥600,000 |
パワーコンディショナ | ¥150,000 | 1式 | ¥150,000 |
架台・設置工事費 | ― | 一式 | ¥250,000 |
その他経費(申請・点検) | ― | 一式 | ¥50,000 |
合計設置費用:¥1,050,000(税込・補助金未適用)
4. ステップ2:年間発電量のシミュレーション
PVシミュレーションで、5kWシステムの年間発電量を算出。
- 年間日射量:4.2kWh/m²/日(郊外地域平均)
- システム効率:13%想定
- 年間発電量=5kW×4.2kWh×365日×0.13=約995kWh
実際のシミュレーション結果は年間約5,800kWh。子どもからは「お風呂1回分を100回分作れるね!」と感想があり、再生可能エネルギーの理解も深まりました。
5. ステップ3:売電収益と光熱費削減の計算
発電量をもとに収益を試算。売電単価を24円/kWh、自己消費率を20%と仮定します。
- 売電量:5,800kWh×80%=4,640kWh
- 売電収益:4,640kWh×24円=¥111,360
- 自己消費分電気代削減:1,160kWh×27円(電力契約単価)=¥31,320
- 年間経済効果合計:¥142,680
設置費1,050,000円÷年度経済効果142,680円=約7.4年で投資回収可能。子どもにも「学校卒業までに回収できるね!」と計算させました。
6. 設置容量別シミュレーション比較
3kW・5kW・7kWシステムで回収期間を比較。
容量 | 費用 | 年発電量 | 年収益 | 回収年数 |
---|---|---|---|---|
3kW | ¥630,000 | 3,480kWh | ¥85,392 | 7.4年 |
5kW | ¥1,050,000 | 5,800kWh | ¥142,680 | 7.4年 |
7kW | ¥1,470,000 | 8,120kWh | ¥199,968 | 7.4年 |
回収年数はほぼ同じですが、出力が大きいほど年間収益は増加。親子で「どの容量がうちに最適?」と相談しました。
7. ディスカッション:回収期間と投資判断
投資として判断する際のポイント:
- ライフプラン:回収期間中の住宅売却・リフォーム予定は?
- 補助金:自治体補助金を活用すれば回収年数が短縮
- メンテナンス:パワコン交換など追加費用を見込む必要
親子で「もし10年以内に引越すなら設置しない?」と議論し、ライフステージとの関係性を学びました。
8. 応用編:補助金・税制優遇の活用
国や自治体の補助金、再エネ関連の税制優遇を併用すると投資回収が早まります。
- 国補助金:通常設置費の10%程度(最大100万円)
- 自治体補助:地域によって5~20万円
- 税制優遇:即時償却・30%の税額控除(法人向け)
ミキゆん家では国補助100,000円+自治体補助50,000円=150,000円を活用し、実質設置費900,000円に。回収年数は約6.3年に短縮しました。
9. 成功事例:ミキゆん家の試算レポート
- 設置容量:5kW
- 初期投資:¥1,050,000→補助後¥900,000
- 年発電量:5,800kWh
- 年収益:¥142,680
- 回収年数:約6.3年
親子で「将来の電気代は節約しながらも収益を楽しもう」と意気投合し、自家発電への興味が深まりました。
10. Q&A:よくある疑問と解決策
- Q1. 天候で発電量が変わる?
- A1. くもり・雨天時は発電量減。年間平均で見ればシミュ値に近づきます。
- Q2. メンテナンス費用は?
- A2. パワコン交換は10年後に約¥200,000程度。初期計画に含めておくと安心。
- Q3. 賃貸でも導入できる?
- A3. 賃貸は大家の許可が必須。手軽に体験するにはポータブルソーラーもおすすめ。
11. まとめと次のステップ
「自家発電と売電収益シミュレーション」を親子で実践することで、再生可能エネルギーの仕組みとマネー面でのメリットを同時に学びました。初期投資、シミュレーション、回収期間、補助金活用の流れを理解し、家庭のエコ&マネー戦略を立てましょう。ぜひご家族でチャレンジし、未来のエネルギーマネジメントを体験してください!
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